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ミシガン便り

「予防接種」

インフルエンザが流行っている。

今年のものは例年以上に強力なので、「今からでも遅くないから Flu Shot(予防注射)を受けてください」と、最近も保健所からのメールに書いてあった。ミシガンに移り住んで5年。こんなことは初めてだ。流行になるのが遅かったため Flu Shot ワクチンとタミフルの在庫が少ない、というニュースもある。

先月、デトロイトダウンタウンであった娘のバレエの公演で裏方に入り、片付けを終えて夜中に帰ってきたら、40度を超える熱を出し、喉をヒューヒューいわせてうなっている主人がいた。まだ流行り始める前だったが、もしやと思って急患で病院に連れて行くと、独特のユーモアをもったお医者さんから、「おめでとう。あなたはボクの今年始めてのインフルエンザの患者です!」と高らかに診断され、タミフル、解熱剤等の処方箋をもらって帰宅することになった。

ちなみに薬局ではタミフルの在庫がないからと、なんと何回にも分けて取りに行かされた。一日2錠、5日分たったの10錠なのにだ・・・・。ちなみに$199.99なり。

週40時間の授業とその授業準備、保護者面談、面接試験の指導もあれば、職員の採用からビザの手続き、給与処理、はてはトイレの掃除までしているのだから、疲れがたまっていないはずはなく、今までインフルエンザにかかったことのなかった主人もさすがにダウン。

今シーズンも家族の接種時に一緒にと誘ったが、「忙しいから」ということで拘束しそこねていた。しかし今回は、高熱のみならず喘息のような症状まで出て、よっぽどの打撃だったのだろう。「来年からは時間をやりくりしてちゃんと打つことにする」と意気消沈の体。

Flu Shot のお値段はまちまちだが、大手薬局チェーンで薬剤師が打ってくれたりするものは25ドルくらいから。病院でちゃんと受けると倍以上とられる場合もある。

我が家の保険は健康診断や予防接種はカバーされないものだから、予防接種はいつも保健所だ。今年は値上がりして16ドルだったが、去年までは10ドルで受けられた。子供たちの予防接種は保険によるカバーがないと無料で受けられるから、20km 離れた保健所まで行って打ってもらっている。実費だと一本が100ドルを越えるものも何種類かあるらしい。

薬剤師をしている友人がそっと教えてくれたビックリな事例は、普通は9歳からといわれている薬局での Flu Shot を、4歳の子に打ってほしいと頼んできた母親。しかも、お店の中ではなく、なんとドライブスルーで、というリクエスト! 車の窓とお店の窓とから互いに身を乗り出して打ったのだろうが、その話を聞いていたみながビックリしていたから、薬局(処方薬の受け取り)や銀行(預金の預け入れ、引き出し)までドライブスルーのあるアメリカでもやっぱり普通じゃないのだろう。

お店に入って落ち着いて打ったほうがよさそうに思うがどうなのだろう。副作用、リアクションなど心配ないのだろうか。車の中にはもっと小さい子供も一緒にいたとかで、薬局の中に入って他のウイルスや菌をもらうことを嫌ったのだろうか???

予防接種全般について言うと、ご存知かもしれないが、こちらではいっぺんに何本も打ってしまう。このたびハイスクールに入学した息子は、フルショットも含め6本一緒に打った。娘もミドルにあがるので4本だったか一緒に・・・・。(少し話は逸れるが、親知らずの抜歯もいっぺんにやってしまう。主人は4本いっぺんに抜かれて、顔中腫らしてうなっていた。こちらはなんでも全身麻酔だから、半覚醒状態でトドのような主人を車に乗せて連れて帰るのが一苦労だったことを思い出す。)

小さい子供も同じだ。数年前、日本で一通りしてきた当時3歳の娘も、3本一緒に打ってキャンディーをもらっていた。こちらでは終わるとご褒美でキャンディーやかわいいシール(Sticker 5x5cmくらいのサイズ)がもらえたりする。男の子用女の子用はもちろん、それぞれのキャラクターごとに違った絵柄があり、ロールに巻かれて売っているらしい。どこに行っても同じタイプなので病院の備品の一つなのかも(笑)。どれをもらおうか選んでいるうちに泣き止むという寸法(笑)。うちの子たちがどれをもらおうか一生懸命に選んでいた頃が懐かしいわ~。

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