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- 「オリビアが迎えに来てくれるよ」
ミシガンの冬は長い。引っ越して初めての4月(2007年)半ばには、タイガースのAAAトリドマッドヘンズの試合を見ている最中に雪が降り始め、降る雪でボールが見えないほどになってしまい、4回途中で中止。やむなく帰ってきたこともある。そんな地域だからか、ミッドウインターブレークという中休みが、プレジデントデーと前後してあることが多い。もちろん学校によって日程も日数も違う。
娘のハイスクールIAは公立だけれど試験を受けて入るもので、広範囲から生徒が集まる。公共交通はない。我が家からは最短ルートでも16マイル(25.6㎞)離れている上、北にあるため、たくさんある湖を迂回するので道がくねくねカクカク曲がりくねっていて、凍っているときなどは大人が運転してもヒヤッとすることがあるほど。なので、毎日のバレエと宿題とで睡眠時間が足りない娘に運転させるのは不安で、免許取得年齢16歳を過ぎた今も朝に夕に送り迎えをしている。
IAはローカルのハイスクールに間借りをしているので、その学校のカレンダーに沿う部分が多く、来週は何と一週間丸々のお休み。そんなに長いのは通って3年目の今年が初めて。公立なのにローカルより3週間も早く、8月の真ん中からスタートし、ローカルと同じく6月の半ば過ぎまであるのだから、そのくらいのご褒美があってもいいかも(でもローカルのレークランドもお休みなのよね~)。
で、娘は睡眠負債を返すこととSATテスト(全国統一)の勉強とスプリングクリーニングをしようと考えているのだが、キンダーからの友達オリビアが、ダウンタウンでランチをしようよとメッセージをくれた。彼女の通ってる地元ノースビルのハイスクールは金曜日と月曜日だけがお休み。
3㎞弱と歩けない距離でもないが、そして安全といわれる地域でもあるが、人通りが少なく何があるかわからないし、片道40分は心配。送って行くことにした。
すると娘、「オリビアが迎えに来てくれるって」というではないか。そうだ、みんなもうそんな年頃になっているんだ。フェースブックでも地元の小中学校で一緒だったママたちは、どこで本試験を受けたらいいかアドバイスして~などと書き込んでいる。こちらの本試験は第三者機関で受けるので、評判などが大事。18歳以上はセクレタリーオブステート(役所)で試験を受けられる。これは私が受けたカリフォルニアとも同じ。でもカリフォルニアはDMV(Department of Motor Vehicle)という名称で、そういうところも州によって違うなあと改めて思うところだ。
写真はオリビアの車に娘が乗り込むところ。
GPS(カーナビ)に住所を入れ間違えたらしく、お隣の隣の前に停まって待っている。二人ともちょっとおとぼけ部分があって、ティーンといっても可愛げがある。そのオリビアが運転しているんだなあ、こうやって親から離れ、一人立ちするようになるんだなあとしみじみと思ってしまった。ちなみにめっちゃめちゃ美人で陸上の記録をフレッシュマンの時から書き換えているらしい。
運転免許取得の過程は、「24時限の講習と6時間の運転実技&6時間の他生徒が運転する車への乗車」を済ませた後の試験に受かると「セグメント1」合格。ここから6か月以上かけて、親や21歳以上の大人に同乗してもらって夜間10時間を含む50時間の路上運転をし、4日間計8時間の「実際の事故の映像などを見せられながらの講習」を受ける。これが「セグメント2」。そこで前出の「運転免許試験」を受け、合格したら、その合格証を持ってセクレタリーオブステートに行って免許証を発行してもらうという運び。
ちなみに50時間の路上運転時間、息子の時は手書きで記していたが、今回はアプリができていた。楽しく、ちゃんと規定時間運転するようにと、進捗状況をメールで知らせてくれる上に、「初めての夜間走行」「初めての高速道路」「初めての雪道」などなどのバッジをもらえる。
昔は家の庭や空地、デパートの駐車場で練習して一発取得が主だったらしく、「(10歳くらいから)父親の膝の上に座ってスティックシャフトを操って運転してたのよ~」なんて言ってるママもいるくらい。
娘が帰ってきてからこう言っていた。「オリビアね、試験の時、『駐車するとき、4本のパイロンをつぶしちゃったけど合格した』って言ってた。普通、これから乗る人にはいわないよね(笑)。オリビアだからいいけど。」これまで運転が苦手と言っていた娘だが、これで自分の運転にすこし自信が持てたようだ。
こんなのがそこいらじゅうを運転しているのだ・・・ひえ~(-_-;)